House in Fushimi
職住一致で暮らす木の家
グラフィックデザイナーであるクライアントのオフィスを兼ねた木造
住居である。職住一致の住まいであるため、住居という一つの建築の
中で気分を変えられる多様な場所を盛り込みながら、内部に現された
連続する登り梁の合掌構造により、切妻という家型の原型を保ったま
まのリニアな筒状の内部空間が生み出されている。２階に配置された
リビングはキッチンやデッキと内外が連続しており、廊下を経て南側
のバルコニーまで一つながりのワンルームスペースである。キッチン
上部にはロフトを設けており、床レベルを違えることで、明るいパブ
リックな空間の中に隠れ家的な陰影に富んだプライベートスペースを
共存させている。天井に竹の貼られた１階の和室は、ヴォールト天井
の導入空間を持ち、限られたスペースの中で異質な空気の流れる茶室
的空間として仕上げられている。西側ファサードでは独立した壁を重
層させることで、南北方向に貫入しあうヴォリュームを表現しており、
この建築にダイナミックな方向性や流れを付与している。
■計画地 ：京都市伏見区
■構造・規模：木造 F２
■建築面積 ： ６６．２２㎡
■延床面積 ：１１４．３７㎡
□設計期間 ：H.１５．０３ ～ H.１５．０８
□工事期間 ：H.１５．１０ ～ H.１６．０３
ＷＯＲＫＳ