Kodomo Kobo
想像力と創造力を育む木の空間
築後年数を経た木造住宅の部分改修である。クライアントは、子供の
考える力を伸ばす塾である「こども工房」を主宰しており、その教室
スペースのリノベーションである。玄関からの廊下と６帖の部屋との
間仕切りを取り払い、ワンルームとして計画している。玄関は二枚引
込の木格子戸とし、壁内に引込むことで工房スペースを建物前面の露
地空間に開放することができる。床と壁には杉の無垢材を用い、暖か
く柔らかい木の生きた感触を楽しめる。ビー玉の埋め込まれた玄関土
間を中心にしたシンメトリーなプランとすることで、玄関の両サイド
に収納・下足入と、クライアントのワークスペースを確保している。
コストの面からも階段の配置は従来のままとしているが、玄関の正面
に壁面が来ることから、作品の背景としての白い壁を強調している。
また階段下のスペースにはシンクと収納が設けられている。収納扉等
には赤・黄・青の三原色が塗られている。三つの要素が混ざり合うこ
とで無限のバリエーションが生まれる色彩の世界を、子供の秘められ
た可能性に例える、クライアントの想いの現れである。自然素材の持
つホンモノの手触りを子供達に感じてもらうことで、その感性を触発
することを目指している。
■計画地 ：京都市北区
■構造・規模：木造在来工法 F2（改修部分は１階のみ）
□設計期間 ：H.１４．０１ 〜 H.１４．０３
□工事期間 ：H.１４．０３ 〜 H.１４．０５
ＷＯＲＫＳ