House in Wachi
自然と住まう、自然に住まう
和知の山々に抱かれて建つ木造住居である。傾斜を持つ敷地の特性を
引出し、住まいに立体的な面白さを盛り込むことを試みた。１階から
ロフトまでの一体の大空間は、露出された１２ｍの登り梁により支え
られている。外部のリビングとして各階に設けられたデッキは滑り台
によりつながれ、家の内外にまたがる回遊性を生み出している。高台
にある敷地から眼前に広がる圧倒的な山々のパノラマは、水平連続窓
を持つ縁側空間により、この家の一部として取り込まれている。なに
もないところに暮らしのための”空間”を切り取り、それが屋根や壁で
囲われることで、かえってそこが風の吹き抜けるオープンな”場所”と
して感じられることがあるように思う。からだ全体で、自然との一体
感と暮らしの場としての安心感を感じられる、そんな原初的な心地良
さがこの家にはある。
■計画地 ：京都府船井郡和知町
■構造・規模：木造 Ｆ２＋ロフト
■敷地面積 ：４６６．００ ㎡
■延床面積 ：１５７．３３ ㎡
■建築面積 ：１１５．６０ ㎡
□設計期間 ：H.１３．１１ ～ H.１４．０６
□工事期間 ：H.１４．０６ ～ H.１５．０３
ＷＯＲＫＳ